うさぎの死んだ日
日々の生活の中にある、なにげないもの。
例えばそれは、道ばたの石ころとか、公園の落ち葉とか、街角の風に舞う紙屑とか。
意識的に注意を払わなければば多分一生出会わないもの。
例えばそれは、ある人の人生が、ある人の人生とはまったく接点もなく、
無関係に過ぎていくようなもので、それはそれで、自然なことで・・・
とはいえ、それぞれの今というものは、
それぞれにとってかけがえのない瞬間であって、
一度きりの人生の一部であるのも事実です。
毎日の生活こそが、その人のたった一度の人生の舞台であるということ、
そしてそれが、それぞれの数だけいくつも同時に成り立っているということ。
どんなものにとっても、どんな人にとっても、
その今こそがそれぞれのドキュメントであるということ。